三次元ホフマン型配位高分子の合成後の配位子交換を系統的に調べた結果、欠陥形成の程度は構造中の金属イオンの組み合わせによって調節されることが明らかになった。この欠陥濃度は、八面体金属イオンのスピン状態と配位子交換のための溶媒種に大きく依存する。欠陥構造は、反応促進に必要なルイス酸性サイトを提供することにより、触媒として機能する。触媒反応機構についての検討から、触媒の活性は、溶媒種によって決まる欠陥形成の程度によって制御されることが明らかになった。本研究は、配位高分子における欠陥構造の設計と操作、および欠陥工学と磁性や触媒作用などの特性との結合に有用な知見を与えるものである。
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