本研究は金属酸化物で構成される固体触媒の表面構造を固体DNP-NMRによって精密に解析する技術を開発することを目的にする。その中でも固体DNP-NMRによる四極子核の高分解能測定方法の発展に重点的に取り組み、新しいパルスシーケンスであるD-RINEPT-MQMAS-QCPMGを開発することに成功した。17O同位体ラベル処理をしたγアルミナ、ZnOナノ結晶の試料に対して、DNP表面増強17O MQMASスペクトルの取得を達成した。本研究成果は金属酸化物のナノ粒子や多孔質材料の表面構造解析に広く使用できる方法となり得る。
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