ビスマス-ジチオカルボキシレート構造を有するポリマーの開発および、turn-on型フッ化物イオンセンサーへの応用を検討した。例えば、フルオレン誘導体から調整したジグルニャール試薬をモノマーとして用い、これに二硫化炭素とジクロロフェニルビスムチンを反応させる方法でポリマーを合成した。得られたポリマーは蛍光発光性を有していなかったが、フッ化物イオン源としてテトラブチルアンモニウムフルオリドを添加することで、蛍光性の化合物へと変化し、この時の傾向量子収率は0.20であった。すなわち、顕著なturn-on型フッ化物イオンセンサーとしての性質を示すことを明らかにした。
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