本研究では、酸化物固体電解質の低温緻密化に向けて、Li7La3Zr2O12系固体電解質のナノ粒子合成を行い、ナノ粒子単体およびナノ粒子とマイクロ粒子間の焼結挙動を調査した。粒子径54―67 nmの粒子において焼結性の向上が確認され、さらに、マイクロ粒子との混合により1000℃の焼成温度においてもナノ粒子―マイクロ粒子間で界面形成が可能であることを示した。これにより、低い界面抵抗と高いイオン導電率(3.4×10-4 S/cm)を実現した。また、混合割合の最適化により、比較的高い相対密度が得られ、通常の焼結に用いる粉体に対して、ナノ粒子の添加が低温緻密化に有効であることを示した。
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