両連続相マイクロエマルション(BME)は、水相と有機相のナノチャネルが二種界面活性剤により仕切られた状態で三次元網目状に絡み合ったナノ構造溶液である。本研究では、BMEを電解メッキ反応場としたナノポーラス金属膜の新規形成法を開発した。BME中でメッキすると、金属イオンが分配された水相ナノチャネルの中でのみメッキが進行する。さらに、あえて金属イオン濃度を低くし、不完全に溶液構造を転写した。それにより、極めて多彩な形態・サイズのナノポーラス金膜を、バルク金薄膜のみならず、微小金電極上にも形成できた。形成したナノポーラス金電極の一つは、メタノール酸化やひ素還元反応に対し優れた電極触媒活性を示した。
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