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2023 年度 実績報告書

低温製膜されたIGZO薄膜の酸素欠陥制御によるフレキシブル機能デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K15371
研究機関防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

研究代表者

森本 貴明  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 准教授 (70754795)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードIGZO / オゾン / ガスセンサー / 酸化物半導体
研究実績の概要

酸化物半導体IGZOは、高移動度、低リーク電流な薄膜トランジスタ(TFT)の材料として近年実用化された。我々は、このIGZOを溶液化し塗布することで、低コスト、簡単なプロセスでTFTを作製する手法を確立した。この過程で、本IGZO膜によりオゾンガスセンサー、ショットキーバリアダイオードも構成できることが分かった。そこで、溶液法により多様な素子を作製する技術の確立を目指すべく、研究を行っている。
本年度は、特にオゾンガスセンサーを構成する技術の確立を目的として行った。In: Ga: Zn = 6: 1: 3 の比率に調製したIGZO前駆体溶液をSiO2熱酸化膜を予め成長させたSi基板上に塗布し、300~340℃で焼成してIGZO-TFT オゾンセンサーを作製した。このTFTを濃度5ppmのオゾンに暴露すると、オン電流が1000分の1以下に減少することでオゾンを検出可能であることと、その感度が、焼成後の膜中に残存する溶液由来のOH基密度と正の相関を示すことが昨年までに分かっていた。今年度は、OH基密度を可変させるために成膜時の湿度を変化させた結果、高湿度時にOH基密度は高くなる一方、感度は予想と逆に低くなった。本TFTを高湿度下で作製すると膜質と電気特性が悪化する傾向が見られた。このような電気特性の悪化は、ドナーとして働くはずの酸素空孔が多いと起こる傾向がみられる事から、OH基の増加は、感度向上よりも、欠陥の増加による膜質悪化を原因とする感度減少効果の方が大きいと考えられる。上記成果は、国際学会「2023 MRS Fall Meeting」等にて発表された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 溶液法IGZO薄膜の組成比がオゾン検出感度に与える影響2024

    • 著者名/発表者名
      笹島 宏青,森本 貴明,石井 啓介
    • 学会等名
      第71回応用物理学会春季学術講演会
  • [学会発表] 溶液法 IGZO-TFT のオゾン検出感度に成膜時の湿度が及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      笹島 宏青,森本 貴明,石井 啓介
    • 学会等名
      第84回応用物理学会秋季学術講演会
  • [学会発表] Ozone Gas Sensing and Photo-Refreshing in Solution-Processed IGZO-TFTs2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroharu Sasajima, Takaaki Morimoto, Keisuke Ishii
    • 学会等名
      2023 MRS Fall Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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