研究課題
高性能な亜鉛空気、亜鉛イオン二次電池の特性を最大限に発揮するため、亜鉛金属を均一に析出溶解させる水系電解液材料を開発し、正極材料の特性と正極における電気化学反応に合わせて、電解液の更なる改良を行った。H30年に開発した塩化亜鉛水和物溶融体をベースに臭化カリウムを添加することで、臭化物イオンと塩化物イオンの酸化還元反応を利用した新規亜鉛二次電池を考案した。正極材料としては大量生産に適する黒鉛電極を用いて、電極反応では可逆的なハロゲン系黒鉛層間化合物が形成されることを確認した。また、複数の酸化還元を活用したことによって、従来の一般的な水系亜鉛二次電池より大容量(257 mAh/g)であり、かつ平均作動電圧が高いこと(1.71 V)を確認した。水系亜鉛二次電池以外に、ナトリウム二次電池、カリウム二次電池及びアルミニウム二次電池用のイオン液体系電解液の開発も行った。イオン液体の優れた電気化学安定性を利用して、ハニカム型層状構造を有する高電圧正極材料及びアルミニウム金属の可逆的酸化還元反応を達成した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 1件)
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