本研究課題では、連続したグアニンを豊富に含む配列で形成されるグアニン四重鎖 (G4) 構造の分子神経科学的役割の解明を目指し、G4構造を探索可能なプローブの開発とそれを用いてマウス脳・マウス初代神経細胞における機能解析を行った。その結果、G4構造を認識する新規ペプチドプローブを駆使した種々の分子生物学的解析により、G4構造を含むメッセンジャーRNAが細胞内相分離体であるストレス顆粒に集積しやすいことを見出した。また生化学・電気生理学的解析により、G4構造が機能的なストレス顆粒の形成に必須であり酸化ストレス下での神経細胞の恒常性維持に重要な役割を担うことを見出した。
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