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2021 年度 実績報告書

アミン分子を結合する選択的ダブルクリックプローブの開発とドラッグ複合体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 20K15419
研究機関東京大学

研究代表者

藤木 勝将  東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (70736991)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード理研クリック / ドラッグ複合体 / バイオコンジュゲーション / 6πアザ電子勘定反応
研究実績の概要

研究代表者は、これまでに生体高分子のリジン残基側鎖のアミノ基に対して速やかに化学修飾できる理研クリックを用いて、タンパク質や抗体に対して様々な機能性分子を効率的に標識することに成功している。一方で、理研クリックのための不飽和アルデヒドに種々の機能性分子を導入する方法として、テトラジンとtrans-シクロオクテンを用いたクリック反応を用いていたが、反応性官能基を多く持つ機能性分子にそれらの官能基を導入する必要があった。また、テトラジンなどの官能基を数段階の合成にて調製する、もしくは高価な市販試薬を購入しなければならなかった。これらの課題を解決して理研クリックを用いた生体分子標識をより効率化することができると考えた。本研究では、まず二つの不飽和アルデヒドを持つクリック標識プローブを開発して、それを用いて二つの異なる反応性の理研クリックによる効率的なドラッグ-生体高分子複合体の合成を行う。さらに機能を評価し、実用性を示すことを目指す。
今年度の研究では、まず理研クリック不飽和アルデヒドと、よりマイルドな反応性の不飽和アルデヒドを結合した「ジアルデヒドプローブ」を設計し、合成を行った。具体的には、フェニル基を持つ不飽和アルデヒド(理研クリックアルデヒド)のアルコール体と、プロピル基を持つ不飽和アルデヒドのアルコール体をそれぞれ合成し、アジドとアルキンのクリック反応を用いてカップリングして、ジアルデヒド前駆体のジアルコールを得た。そして、これまで不飽和アルデヒドプローブの合成に用いてきたDess-Martin酸化を用いて、ジアルデヒドを合成することができた。また、フェニル基を持つ不飽和アルデヒドに関して、鈴木カップリング反応を用いる経路に改良することで、より量的合成に適したルートを確立することに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Toward Development of Practical Cancer Diagnostic and Therapeutic Molecule-Development of Efficient Click Reaction-Based Labeling Method and Radiotheranostics-2021

    • 著者名/発表者名
      Fujiki Katsumasa、Tanaka Katsunori
    • 雑誌名

      Journal of Synthetic Organic Chemistry, Japan

      巻: 79 ページ: 673~683

    • DOI

      10.5059/yukigoseikyokaishi.79.673

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biomolecular labeling based on lysine-clickable 6π-azaelectrocyclization toward innovative cancer theranostics2021

    • 著者名/発表者名
      Fujiki Katsumasa、Tanaka Katsunori
    • 雑誌名

      Bioorganic & Medicinal Chemistry

      巻: 42 ページ: 116238~116238

    • DOI

      10.1016/j.bmc.2021.116238

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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