初年度では化合物添加による細胞生存率を予測するAIの開発を目指した。2種類の交差検証法により評価を行った。次年度では前年度に構築したモデルにIPF患者のマルチオミクスデータおよび化合物情報を入力し、化合物ごとに細胞生存率を予測した。当初の計画ではIPF患者検体を購入しマルチオミクスデータを収集する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により検体入手が困難になったため、公共データからIPF患者肺のマルチオミクスデータを部分的に収集した。その結果、初年度で得られた精度を下回ったことから、遺伝子・タンパク質・代謝物等の複数のオミクスデータを統合することが精度向上に必須であることがわかった。
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