13C標識した稲わらを添加した水田土壌を用いて稲わら由来の炭素を利用する細菌をSIP法により特定した。また、GCMSを用いて稲わら由来の有機酸および糖類を同定および定量した。その結果、鉄還元菌は培養初期から稲わら由来の13Cを取り込むこと、稲わら由来の低分子炭素化合物は微生物に取り込まれ土壌にほとんど残存しないことが示唆された。 15N2を封入した水田土壌ミクロコズムを作製し、鉄還元窒素固定菌が実際に15Nを取り込むことを実証した。また、IRMSを用いて土壌中に固定された窒素量の算出も行った。 このように、鉄還元菌がイネ由来の炭素を利用すること、土壌の窒素肥沃度を高めることが明らかとなった。
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