生物由来の有機触媒の普遍性の実証、生理・生態学的役割解明を目的とし、(1)未知の有機触媒の探索、(2)触媒が他の微生物に及ぼす影響の調査、(3)有機触媒―結合タンパク質複合体の結晶構造解析、を実施した。結果は以下である。(1)希少放線菌や海洋放線菌から有機触媒合成遺伝子群を発見した。また、強い触媒活性を有する菌を自然界から複数株単離した。(2)触媒添加、無添加条件で菌の生育を比較した。その結果、複数株で表現型に違いが見られた。(3)その構造には有機触媒結合部位と思われるポケットが確認された。また、結合に関わると推測されるアミノ酸の変異タンパク質の発現にも成功した。
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