DNA-中分子-タンパク質の三成分複合体形成を鍵とした転写制御に向け、悪性軟部腫瘍の治療薬として臨床応用されている天然物エクテナサイジン743に着想を得たマクロ環含有中分子群を設計・合成した。合成困難な五環性の天然物母骨格については、生合成酵素SfmCを活用した化学-酵素合成の開発を進めた。8種の基質アナログを合成し、酵素変換を検討したところ、当初予想していた以上の基質許容能を示し、全ての基質アナログが対応する五環性骨格を変換されることを明らかにした。また、設計したマクロ環含有中分子群について、半合成によるマクロ環構造の構築・多様化とコンセプト実証を進めた。
|