研究課題/領域番号 |
20K15455
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
上田 大次郎 新潟大学, 自然科学系, 助教 (60843919)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | terpenoid / parasite / natural products |
研究実績の概要 |
生物が生産する有機化合物(天然物)は、構造が複雑であり、医農薬・香料・機能性食品素材などとして人間生活に広く利用されてきた。天然物の需要は増す一方だが、近年その発見数は減少してきている。しかし、本研究において「新規有用天然物は数多く存在し、人類が見逃しているターゲットが存在する」と考えている。本研究では、「天然物探索が行われていない寄生虫」に焦点を当て、「多様な未発見天然物群」を導き、ユニークな生合成経路を発見する。その生合成経路を利用し、有用天然物を大量に酵素合成し、生理活性を見出す。これらにより寄生虫から有用天然物を見出すスキームを創造し、「寄生虫天然物化学創出」への足掛かりを提示する事を目的としている。 寄生虫由来新規天然物探索のため8種類(スナメリを宿主としたPharurus sunameri、コマッコウを宿主としたAnisakis属、オガワコマッコウを宿主としたNasitrema gondo、タイヘイヨウアカボウモドキを宿主としたAnisakis属、カズハゴンドウを宿主としたStenurus globicepholoe、ツチクジラを宿主としたOschmarinella sp.、カズハゴンドウを宿主としたAnisakis属、クロマグロを宿主としたEurphorus brochypterus)のサンプルの分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本実験において、スナメリを宿主としたPharurus sunameri、コマッコウを宿主としたAnisakis属、オガワコマッコウを宿主としたNasitrema gondo、タイヘイヨウアカボウモドキを宿主としたAnisakis属、カズハゴンドウを宿主としたStenurus globicepholoe、ツチクジラを宿主としたOschmarinella sp.、カズハゴンドウを宿主としたAnisakis属、クロマグロを宿主としたEurphorus brochypterusの8種類の解析を行った。多くのステロール類等が検出されたが、その中でPharurus sunameriの中で新規化合物と予想される天然物を検出できたため。
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今後の研究の推進方策 |
他の種類の寄生虫のサンプルを収集し、解析を行う。Pharurus sunameriの新規化合物であると予測される天然物を単離構造決定するために大量のPharurus sunameriを収集し、解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会がオンラインや中止になり旅費がかからなかったため。
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