研究課題/領域番号 |
20K15477
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 北見工業大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
Feng ChaoHui 北見工業大学, 工学部, 助教 (30847611)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | テラヘルツ分光技術 / 廃果皮再利用 / ソーセージ品質保証 / フラボノイド抽出 / 改質ケーシング |
研究成果の概要 |
ソーセージ加工におけるケーシング破裂回避のため、代表者はこれまでに界面活性剤溶液および乳酸添加塩泥を利用した天然豚腸改質ケーシング(MHC)を世界で初めて開発した。しかし、このMHCは多孔質構造を持つため、脂質酸化や微生物侵入が懸念されることから、その対策として抗菌等々物質の添加が有効であると考えられる。オレンジ果皮由来フラボノイドは、抗酸化、抗菌、などの生理活性を持つ優れた天然食品成分であるが、大部分は廃棄されている。本研究はオレンジ果皮由来フラボノイドを添加した革新的なMHCに詰められたソーセージの賞味期限延長に貢献するものであり、果皮抽出物はテラヘルツ(THz)分光法によって検出される。
|
自由記述の分野 |
食品科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では廃果皮からの生理活性物質の抽出条件を最適化し、テラヘルツ分光法を用いた容易検出法を確立した。また、果皮由来フラボノイドを有効利用することで、再利用の最大化と環境問題の軽減だけではなく、副産物の活用により、食料安全保障及び栄養改善の実現と 持続可能な農業を促進し、さらには新型コロナウイルスに代表される感染症予防にも貢献すると期待される。テラヘルツ分光技術が食品の安全性に影響を及ぼす幅広い化合物のライブラリを構築することは、食品プロセスのモニタリングや制御にも有用である。迅速で非侵襲的な技術として、この技術は食品分野に応用できる可能性が広がりつつあり、さらなる研究の進展に注目したい。
|