0.5% Trp添加と無添加の基礎飼料を与えたマウスの糞便を採取し、糞便中のIgA濃度を測定した。また、給餌開始から6週間後に大腸を採取し、IgA産生形質細胞数を計測した。さらには、給餌開始から6~8週間後の母マウスから生まれた仔マウスを用い、糞便と乳汁(胃内容物)を採取しIgA濃度を測定した。糞便中のIgA濃度は、給餌開始4週間後にTrp群で有意に増加したが、給餌開始6週間後の大腸の形質細胞数には有意な差はなかった。一方、妊娠初期~後期にかけての糞便中IgA濃度は、Trp群で有意に上昇した。これらの結果から、Trp供与により、特に妊娠期の腸管における免疫機能を向上可能であることが示唆された。
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