本研究は、世界重要農業遺産システム(GIAHS)に指定された新潟県佐渡をフィールドにして、大きく2つの目標を達成すべく各種調査分析が進められた。1つは、近世期農村景観をデジタル地図として再現する方法を模索することである。本研究では、江戸時代の検地記録である御検地水帳をデータ化し、空間分析を行うための手法が試行された。もう1つは、今日調査対象地区において実践されている農法並びに栽培作物等の現況把握である。同調査の結果は、デジタル地図として再現される近世期農村景観の解釈に役立てられることが意図された。
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