• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

保持林業による生物多様性保全機能を高める保持木選定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K15561
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

山中 聡  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10804966)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード保持林業 / 枯死材性甲虫 / 生物多様性
研究実績の概要

本課題では、樹種や太さが異なる保持木を対象とし、それらの木を利用する森林性甲虫を調査することで、どのような木を伐採地に残すことが保持林業の生物多様性保全効果を高めるのかを検証した。調査は北海道空知総合振興局管内の保持林業の実証実験地において行った。調査対象木は、6種の生立木(カンバ、ミズナラ、トドマツ、ヤチダモ、シナノキ、ホオノキ)と立ち枯れ木(カンバ)、コントロール(近くに保持木がない地点に金属杭を設置)とし、それぞれ10数本(箇所)ずつ選定した。森林性甲虫類の捕獲には衝突板トラップを用い、トラップは各調査木に3つずつ設置した。捕獲調査は2020年8月、2021年7月・8月、2022年7月・8月の計5回実施した。捕獲調査と併せて、森林性甲虫類の各保持木の利用を考察する要因として、調査木に存在する微小環境(樹洞、枯死部、キノコの有無など)の調査を行った。
カミキリムシ類とクワガタムシ類、オオキノコムシ類、ハナムグリ類の4グループを対象とし、各グループの出現種数と合計個体数、各種の個体数が保持木の樹種および太さ(胸高直径)によって変化するのかを検証した。この結果、樹種に対する応答は、グループごとに異なり、特定の樹種で種数と個体数が多いグループ(クワガタムシ類-ミズナラ、オオキノコムシ類-カンバ立ち枯れ木)、樹種の影響は全体では明瞭でないが、特定樹種への強い選好性を持つ少数の種を含むグループ(カミキリムシ類)、樹種の影響を受けないグループ(ハナムグリ類)が存在することが明らかとなった。また、どのグループにおいても保持木の太さの影響は限定的であることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 人工林の生物多様性保全に向けた保持木の選定2023

    • 著者名/発表者名
      山中聡
    • 学会等名
      第134回日本森林学会大会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi