魚類の種苗生産においては、卵質評価は重要な課題である。しかし、太平洋クロマグロの卵質予測・予測に必要な指標の研究は十分に進んでおらず、特に見た目の形態に注目した卵質評価手法は確立されていない。本研究では、深層学習を用いて産卵直後の卵画像のみから卵質(正常ふ化率・無給仕生残日数)を推定する新たな手法の開発に取り組んだ。産卵直後の卵画像とふ化に関するデータを収集し、畳み込みニューラルネットワークによる予測モデルの学習を行った結果、養殖研究者を上回る精度(正常孵化率で正解率0.856)での予測に成功した。さらに、バルクの卵画像に対しても卵質評価を行うシステムを開発した。
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