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2022 年度 研究成果報告書

ケミカルバイオロジーによる紅藻由来ポリエーテル類縁体の産生意義の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K15601
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関鹿児島大学

研究代表者

熊谷 百慶  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 助教 (70863083)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード海藻 / 二次代謝産物 / 天然物 / 構造活性相関
研究成果の概要

ソゾ属の紅藻は、特異な構造を有する含臭素トリテルペンポリエーテルであるチルシフェロール類縁体を産生する。本研究ではこの興味深い物質が特定の細胞種(P388)に対して絶対立体配置特異的に強力な増殖抑制作用を示すことを見出した。さらに、チルシフェロール類縁体の構造活性相関研究から、そのABC環部位が活性発現に極めて重要であることを明らかにした。また、P388細胞に活性物質の両エナンチオマーをそれぞれ添加した際のトランスクリプトーム解析の結果および細胞の形態観察より、チルシフェロール類は細胞周期に関連するタンパク質に作用することが予想された。

自由記述の分野

天然物化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生物は様々な構造を有する二次代謝産物を生命維持に利用している。我々はそのような天然物を医薬品や食品など様々な形で利用しているが、それは本来生物がその物質を産生する目的とは異なる利用用途であると思われる。そこで、そのような化合物の立体構造にまで踏み込んで特異的な生物活性を明らかにすることで、より本質的な活性をとらえ、産生意義の理解につなげることができると考え本研究を行った。その結果、ソゾ属の紅藻が産生する特異な構造を有するチルシフェロール類について、その絶対立体配置に特異的な活性を見出すことができた。この発見は、海藻が特異な構造を有する天然物を作り出す真の意義の解明に寄与する可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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