本研究では、野鳥の営巣活動を中心として、それを取り巻く多様な吸血昆虫類に着目し、それらが保有する病原ウイルスの探索とそれらウイルスの新たな維持・伝播サイクルを見出すことを目的に研究に取り組んだ。野鳥の営巣地や巣材から飛翔性のハエ目昆虫(ヌカカ、ブユ等)、ダニ類、ノミ類などの様々な吸血昆虫類を採集し、次世代シークエンサーや培養細胞を用いたウイルス分離手法を活用することによって、それらが保有するウイルスを網羅的に解析した。その結果、これら吸血昆虫類が保有する新規ウイルスを含めた多種多様なウイルスの存在が明らかになった。
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