精度評価は未実施ではあるものの、本研究では動物において過去に適用困難であった胸部X線画像から骨陰影を除去するBone Suppression処理を深層学習を用いて開発した。この画像処理を用いることによりX線読影時の肺野の視認性が向上し、胸部疾患の診断精度の向上に寄与することが期待される。CT検査に全身麻酔が要求される伴侶動物臨床においては、胸部疾患の診断をX線検査に頼らざるを得ない場面に頻繁に遭遇する。したがって、本研究によって得られた画像処理は伴侶動物臨床における強力な診断支援ツールとなり得る。
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