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2022 年度 実績報告書

ミオシンホスファターゼを介した新規高血圧発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K15678
研究機関東京大学

研究代表者

楊 群輝  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (10866924)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードCPI-17 / DOCA / 高血圧
研究実績の概要

本研究では、平滑筋細胞に特異的に発現しているCPI-17の生理・病態生理学的機能を解析するために、申請者の研究グループで作製したCPI-17欠損マウス(KO)、Thr38をAlanineに置換しThr38のリン酸化を生じない[T38A]CPI-17ノックインマウス(TA)、ならびにThr38をSerineに置換したT38A]CPI-17ノックインマウス(TS)を用いて野生型マウス(WT)との間で食塩負荷Deoxycorticosterone acetate (DOCA)食塩負荷高血圧モデル(DOCAモデル)を作製し、形態学的ならびに機能学的差について解析した。
1)正常マウスならびにDOCAモデルにおいて、胸部大動脈壁、腎動脈壁、血管内皮、平滑筋層ならびに血管直径はKO、TA、TS、WT間で有意な差は認められなかった。2)それぞれのマウスにおけるDOCAモデルと健常モデルから大動脈と腎動脈を摘出し血管収縮性について比較したが、結論を出すに至る十分な例数を集めることができなかった。また、この時のミオシンのリン酸化量についてもサンプリングするにとどまり、リン酸化量の定量を行うことが出来なかった。3)テレメトリーシステムにて経時的に血圧測定を行った結果、WTではDOCAモデルにより血圧は上昇し測定開始後4週間高血圧を維持した。TSのDOCAモデルではWTよりさらに高血圧を呈した。これに対して、KOとTAのDOCAモデルではWTのDOCAモデルに比べて有意に血圧の減少をも認めた。
<結論>以上の成績から、CPI-17のTh38のリン酸化を介した情報伝達経路がDOCA食塩負荷高血圧の発症に関与することが示された。しかし、ミオシンのリン酸化の関与やTSマウスの表現型については更なる検証が必要と思われた。

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公開日: 2023-12-25  

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