ラット初期胚のRNA-Seqを行ったところ、2から4細胞期の間に転写転写産物が大きく変わることが分かった。そこで2細胞期における転写機構を調べるために2細胞期において発現量の高い遺伝子を調べた結果、転写活性に関与するH3K27acのシャペロンであるBrdtが上位に検出された。また、H3K27acが転写活性化の時期に大規模に変化していた。そこで、Brdtを過剰発現させた結果、2細胞期で5-EUのシグナルの上昇が認められた。マウスでは、Brdtの発現レベルは受精卵で高くなり、2細胞期で著しく低下するため、マウスとラットの胚性ゲノムの活性化のタイミングにも重要な働きをしている可能性が示唆された。
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