本研究では、転写開始点を含む100塩基程度のコアプロモーター領域に着目し、塩基配列に潜在する特異的な転写活性調節の作用機序を解明することを目的とした。先ず、転写制御におけるコアプロモーターの働きを生きたショウジョウバエ初期胚において直接可視化するライブイメージング技術を新たに開発した。詳細な定量画像解析の結果、エンハンサーとは独立して、コアプロモーター自身も転写バーストの制御に大きく寄与することを新たに見出した。さらに、ゲノム編集を用いて内在遺伝子のコアプロモーターを改変したところ、各変異によって転写バーストの制御が大きく乱れ、結果として初期胚の体節形成に異常を引き起こすことが明らかとなった。
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