本研究課題では、オートファジーによって選択的に分解されるRNA(mRNA、tRNA)の認識機構や、その生物学的意義を明らかにすることを目的として取り組んだ。出芽酵母を用いた解析から、一部のRNAの選択的な分解に関わる因子を同定することに成功した。さらに、これまでの出芽酵母の実験系をショウジョウバエ初期胚に発展させた。オートファジーを介したRNA分解の責任酵素Rny1の相同因子で機能未知のRNaseX25のRNA分解活性が初期胚発生に必要であることを見出した。また、RNaseX25は酸性オルガネラであるリソソーム内で活性を発揮するRNA分解酵素であることが示唆された。
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