細胞内において、活性酸素種は様々なシグナル経路において重要であるともにDNAやタンパク質の損傷を引き起こす。ペントースリン酸経路において中心的な役割を果たすglucose-6-phosphate dehydrogenase (G6PD)は、細胞内の活性酸素の調節に必須のタンパク質である。これまでに多くのG6PD遺伝子の変異が見つかっており、それらの変異は溶血性貧血をはじめとした重篤な症状を呈するG6PD欠乏症の原因となる。本研究では、酵素活性が野生型の10%以下に低下する最も重篤なクラスI変異による活性低下機構の解明、クラスI変異体の活性化、及び活性化メカニズムの解明に成功した。
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