紡錘体という真核細胞の運動装置の機能解明には、モータータンパク質が働く時期と場所を明らかにする必要がある。本研究はモータータンパク質に光応答性タンパク質を導入し、光照射によって運動機能を制御する実験系を構築することで、特定の時期や場所で紡錘体形成中のモータータンパク質の活性を調べることを目的する。まず、モータータンパク質キネシン(kinesin-1、kinesin-5、kinesin-14)の個別の運動機能についてin vitro実験で解明し、トルク発生や運動方向制御に関わる部位を特定した。また、運動機能を阻害しない光制御タンパク質の導入位置を検討し、表面残基の置換変異体を作成、評価した。
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