研究課題/領域番号 |
20K15754
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
草木迫 司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (80815316)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | チャネル / 膜タンパク質 / クライオ電子顕微鏡 / 単粒子解析 |
研究実績の概要 |
本年度は,クライオ電子顕微鏡単粒子解析による構造決定に向けて,粒子像の方位決めを改善するためのサンプル調製を推進した。具体的にはyeast surface displayを用いたnanobody library selectionの系の確立を推進するとともに,TMCサンプルとauxiliary subunitとの複合体形成の条件検討をおこなった。その結果,TMCとCa2+ and integrin binding protein(CIBタンパク質)を共発現させて精製することで複合体を調製することに成功した。クライオ電子顕微鏡による撮影画像を解析し,膜貫通領域を含むTMCに対してCIBタンパク質が結合していることがわかる予備的な密度マップを得ることに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TMCとCIBタンパク質の複合体サンプルの調製に成功し,クライオ電子顕微鏡単粒子解析における粒子像の方位決めが改善して,複合体の予備的な密度マップを得るに至ったため。
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今後の研究の推進方策 |
TMCとCIBタンパク質の複合体構造を決定し,その作動機構を明らかにする。さらに,他のauxiliary subunitを含めた複合体形成条件の探索を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
TMCとauxiliary subunitの複合体構造を決定するため。サンプル調製に必要な培地や界面活性剤,クライオ電子顕微鏡の利用料に使用する。
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