研究課題
若手研究
本研究では、DNA配列パターンの機械学習法(MENTR法)が転写制御の原因多型を精密に予測することを証明した。MENTRを用いて喘息やアトピー性皮膚炎、後縦靱帯骨化症などの原因多型とその転写制御機構を明らかにした。ゲーム理論の活用によって、MENTRが遠方の非線形な効果を予測に活用していることを明らかにし、エピスタシス効果の学習が示唆された。MENTRの深層学習について、5%の精度と引き換えに80%以上の計算量削減に成功した。
ゲノミクス
MENTRの原因多型の予測に関する精密さ(特に真陰性予測能の高さ)は多型の組み合わせ効果(エピスタシス効果)を検証するための必須の特性である。本研究でエピスタシス効果を自ずと学習していることが示唆されたMENTRとその軽量モデルの活用により、大規模ゲノム解析から見出される疾患感受性多型の再解釈が進展し、エピスタシス効果を含む新たな生物学的知見の発見が期待される。