研究課題/領域番号 |
20K15790
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
曽宮 正晴 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (50788974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 細胞外小胞 / 受容体 / 脂質 |
研究実績の概要 |
細胞外小胞の脂質成分を認識するGPCRを特定するため、まずは複数のヒト細胞株において、脂質成分に応答する細胞株の選別を行った。その結果、複数の細胞株で反応が得られたものの、一部の細胞では全く反応が見られなかった。この結果は、GPCRの細胞株ごとの発現パターンの違いを反映しているものと考えられる。 次に、レポーター遺伝子を使用したスクリーニングによってヒトGPCRを網羅的に探索した。その結果、複数のGPCRで脂質成分に反応するものが得られた。得られたGPCRについては、その機能や性質を解析している。また、これまでにスクリーニングの性質を考慮して、さらに別の選抜法を行うべきであると考え、脂質成分に反応するGPCRを選抜するための新たな実験法を考案し、検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでにスクリーニング系によって脂質成分に反応するGPCR候補を複数同定しており、比較的順調に研究は進んでいると判断している。また、脂質成分に反応する細胞株と反応しない細胞株の選別も完了しており、これらの比較から目的のGPCRを絞り込むことができている。
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今後の研究の推進方策 |
スクリーニングでヒットしたGPCRについて、その機能を詳細に解析する。ヒットしたGPCRについては、複数の変異体を作成し、脂質認識部位を特定する。また、GPCRの下流シグナルを解析して、その生理的意義を解明することを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗に応じて使用額を調整した結果、次年度に持ち越す事が合理的と判断した。翌年度には物品費として使用する予定である。
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