本研究では、細胞から分泌される細胞外小胞(extracallular vesicles, EV)の新規細胞間情報伝達メカニズムとして、EVの脂質を認識する細胞表面受容体の同定をおこなった。その結果、7回膜貫通膜タンパク質であるGタンパク質共役受容体GPCRがEVの脂質成分を認識することを明らかにし、さらにGPCRを介した細胞内シグナルの活性化メカニズムの一端を明らかにした。ヒトのゲノムには約800種類のGPCRがコードされていることが知られているが、本研究では300種類以上のGPCRを網羅的に解析した結果、EVの脂質を認識する可能性のあるものが複数種類存在することを明らかにした。
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