一次繊毛は細胞外へ突出したオルガネラ様構造体であり、細胞外シグナルを受信するアンテナとしての機能が知られている。また、近年では一次繊毛の先端から細胞外小胞が放出されることが報告されている。本研究では体内時計システムにおける新たなコミュニケーション方法として一次繊毛・一次繊毛由来小胞の提唱を目指した。培養細胞を用いた実験から、時計遺伝子が中心体周辺タンパク質の集積を介して一次繊毛・一次繊毛由来小胞を制御することを明らかにした。また、概日変化する一次繊毛・一次繊毛由来小胞は細胞移動と細胞外シグナルの感受性に概日リズムを生み出すことを明らかにした。
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