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2022 年度 実績報告書

上皮細胞の接着帯におけるアクトミオシン束の裏打ち機構

研究課題

研究課題/領域番号 20K15793
研究機関徳島大学

研究代表者

榊原 正太郎  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (80836396)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード細胞間接着 / アドヘレンスジャンクション / アクトミオシン束 / カドヘリン-カテニン複合体 / アファディン
研究実績の概要

生体内においては、様々な種類の細胞同士が互いに接着し、組織や器官を形成することによって固有の役割を果たしている。例えば、上皮細胞や血管内皮細胞は隣り合う細胞同士が細胞間接着によって接着し、それぞれ生体の内外を隔てる上皮シートや血管の内外を隔てる管腔構造を形成している。この細胞間接着のうちアドヘレンスジャンクションは上皮シートの機械的強度の維持を担っている。アドヘレンスジャンクションは細胞内のアクチン線維とミオシンからなるアクトミオシン束によって裏打ちされており、アドヘレンスジャンクションの機能にはアクトミオシン束が必須である。In vivoにおけるアドヘレンスジャンクションのアクトミオシン束による裏打ち機構については、接着分子であるカドヘリンの細胞内領域にアルファ-/ベータ-カテニン複合体が結合しており、これを介してカドヘリンがアクトミオシン束に連結されている。しかし、アクチン線維がin vivoでどのような機構でアルファ-/ベータ-カテニン複合体に結合するかは不明な点が多い。研究代表者は、アドヘレンスジャンクションに局在する足場タンパク質のアファディンがアルファ-/ベータ-カテニン複合体に結合することにより、アルファ-/ベータ-カテニン複合体のアクチン線維への結合能を上昇することと、それによってアドヘレンスジャンクションのアクトミオシン束による裏打ちが可能となり、上皮シートの機械的強度が高まることを明らかにした。さらにその後、アファディンやアルファ-/ベータ-カテニン複合体以外を介したアクトミオシン束の局在制御機構を見出し、それが複数の細胞内シグナル伝達により制御されることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] s-Afadin binds to MAGUIN/Cnksr2 and regulates the localization of the AMPA receptor and glutamatergic synaptic response in hippocampal neurons.2023

    • 著者名/発表者名
      Maruo T, Mizutani K, Miyata M, Kuriu T, Sakakibara S, Takahashi H, Kida D, Maesaka K, Sugaya T, Sakane A, Sasaki T, Takai Y, Mandai K.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 299 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.jbc.2023.103040.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Identification of lysophosphatidic acid in serum as a factor that promotes epithelial apical junctional complex organization.2022

    • 著者名/発表者名
      Sakakibara S, Sakane A, Sasaki T, Shinohara M, Maruo T, Miyata M, Mizutani K, Takai Y.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 298 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.jbc.2022.102426.

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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