日長を認識して応答を制御する「光周性」は概日時計と光シグナルの相互作用を介した外的符号モデルによって制御されることが知られていたが、光周性研究は被子植物に限定されていたため、幅広い植物種にも外的符号モデルが成り立つのかは未明であった。本研究ではゼニゴケの日長応答が概日時計に大きく依存せず、明期と暗期の長さの比によって決まることを明らかにし、基部陸上植物が被子植物とは異なる日長認識機構を持つこと明らかにした。これまでは限られた植物種の解析によって日長認識機構のモデルが提唱されてきたが、本研究の成果は植物が多様な日長認識機構をもつ可能性を示しており、研究分野に新たな視点をもたらすと考えられる。
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