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2021 年度 実施状況報告書

日長応答性を示す機能未知遺伝子の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K15840
研究機関名古屋大学

研究代表者

中山 友哉  名古屋大学, 高等研究院(農), 特任助教 (30866661)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード季節適応 / 光周性 / メダカ
研究実績の概要

四季のある地域に生息する多くの動物は日長を季節の指標として季節の変化を読み取り、その季節に合わせた最適な生理機能や行動をとるよう進化してきた。この性質は光周性と呼ばれており、光周性を示す生命現象も多様である。近年の研究から季節繁殖の分子機構は理解が進んできたものの、その他の光周性を示す生理機能や行動の分子基盤は明らかとなっていない。我々はメダカをモデルとして脊椎動物の光周性の研究をしている中で、日長応答性を示す機能未知な遺伝子(以下、遺伝子X)を新たに発見した。そこで、分子生物学的手法を駆使することで遺伝子Xの機能や発現制御機構を明らかにし、光周性の分子基盤や動物の季節適応機構を理解することを目的とした。遺伝子Xの機能を明らかにするにあたり、CRISPR/Cas9システムを用いて遺伝子Xのノックアウトメダカを作製した。また、ノックアウトメダカを用いたRNA-seq解析を実施し、短日条件では207個の遺伝子が、長日条件では262個の遺伝子がノックアウトにより発現変動していることが明らかとなった。現在、これらの情報をもとに表現型解析を実施している。遺伝子Xは機能未知なタンパク質である上、既知のドメインが保存されていない。そこで、タンパク質の細胞内局在から機能類推をすることを目的としてFLAGタグのノックインメダカを作製した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ノックアウトメダカのRNA-seqデータは既に取得済みであり、表現型解析に必要なノックアウトメダカの数も確保できているため。

今後の研究の推進方策

ノックアウトメダカのRNA-seqデータの情報を元に表現型解析を実施し、遺伝子Xの機能を明らかにする予定である。また、RNA-seq解析から明らかとなった発現変動遺伝子については、qPCRを用いて詳細に検討する予定である。さらに、シングルRNA-seqデータを用いた解析から遺伝子Xが発現している細胞を同定する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] Norwegian University of Life Sciences(ノルウェー)

    • 国名
      ノルウェー
    • 外国機関名
      Norwegian University of Life Sciences
  • [学会発表] Functional analysis of novel gene that shows photoperiodic responsiveness in medaka fish2022

    • 著者名/発表者名
      Tomoya Nakayama, Satoshi Ansai, Kiyoshi Naruse, Takashi Yoshimura
    • 学会等名
      第69回 日本生態学会大会
  • [学会発表] トランスクリプトーム解析より明らかになった光周性反応を示す機能未知遺伝子2022

    • 著者名/発表者名
      中山友哉, 安齋賢, 成瀬清, 吉村崇
    • 学会等名
      令和4年度公益社団法人日本水産学会 春季大会

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公開日: 2022-12-28  

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