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2021 年度 実績報告書

シクロプロぺノンの光反応を利用するカルボキシ基の自在な化学変換法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K15953
研究機関金沢大学

研究代表者

三代 憲司  金沢大学, 新学術創成研究機構, 准教授 (60776079)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード光反応 / 光触媒 / 生理活性 / シクロプロペノン
研究実績の概要

これまで申請者は、シクロプロペノンの光反応を利用してカルボン酸を化学修飾する手法を開発してきた。カルボン酸はアミノ酸や脂肪酸等の生態関連分子に多く見られるため、申請者の開発した反応は、これらの生体関連分子を、光を利用して特定の空間、タイミングで化学修飾するのに有用と期待できる。生体関連分子は水溶性のものが多く、それらの化学修飾は水中で行えることが求められる。これまで開発してきた光反応は水共存下では収率が大幅に低下するという課題があったため、本年度は水共存下で実行可能な光反応開発に焦点を当てて検討を行った。
シクロプロペノンの置換基を変更することで、これまで開発したものとは異なる活性種を発生させる光反応の開発に取り組んだ結果、水共存下でも良好な収率で進行する光反応の開発に成功し、この成果について1件学会発表を行った。更に、昨年度までの知見を活かし、開発した新規反応について、光触媒を用いることで、より温和な長波長光で行う検討を行った結果、狙い通り光触媒により反応を促進できることが分かった。
申請者が新規光反応基として見出したアミノシクロプロペノンは、アミドと類似した構造をもち、新規薬物骨格としての利用も期待できるが、これまでアミノシクロプロペノン骨格をもつ分子の生理活性に関する報告は皆無であった。これまで合成したアミノシクロプロペノン誘導体の生理活性の評価を行った結果、一部の分子が、がん細胞の核形成に作用することで細胞毒性を示すことを見出し、本成果について1件論文発表を行った。今後は申請者が開発した光反応を活用することで、活性を持つアミノシクロプロペノンの標的同定が可能と期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Discovery of a Novel Aminocyclopropenone Compound That Inhibits BRD4-Driven Nucleoporin NUP210 Expression and Attenuates Colorectal Cancer Growth2022

    • 著者名/発表者名
      Kondo Hiroya、Mishiro Kenji、Iwashima Yuki、Qiu Yujia、Kobayashi Akiko、Lim Keesiang、Domoto Takahiro、Minamoto Toshinari、Ogawa Kazuma、Kunishima Munetaka、Hazawa Masaharu、Wong Richard W.
    • 雑誌名

      Cells

      巻: 11 ページ: 317~317

    • DOI

      10.3390/cells11030317

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] シクロプロペノンの光反応を利用するケテン生成反応の開発2021

    • 著者名/発表者名
      馬場正延、三代憲司、国嶋崇隆
    • 学会等名
      日本薬学会北陸支部第133回例会

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公開日: 2022-12-28  

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