様々な特性を有する希土類ナノ結晶を合成し、それらを直接結合させることで、2つの顔を持つかのような異方的な構造 (ヤヌス型構造) を形成することを目指して研究を行った。ナノ結晶の合成時間を変えることで、生成したナノ結晶がさらに結合し、複雑に分岐した高次構造を形成する様子が観察された。さらに、異なる希土類ナノ結晶をそれぞれ作製した後、それらを結合させたヤヌス型ナノ複合体を合成したところ、組み合わせや反応時間に伴った物性の変化が観測された。特に、ユウロピウム(Eu)フッ化物ナノ結晶を結合させると、Eu二価による光吸収による発光の増強が観測され、異なるナノ結晶の複合化による特性の変化を達成した。
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