本研究はアルギニンメチル化酵素PRMT5の心臓での機能について検討を行った。 心筋特異的PRMT5KOマウスを作成したところ、ホモPRMT5KOマウスは生後10週目までに全て死亡した。生後4週間後での心臓超音波検査の結果、ホモPRMT5ノックマウスでは左室内径の拡大及び左室収縮能の低下が認められた。心重量体重比に差はみられなかったが、個々の心筋細胞径及び血管周囲の線維化の増加、ANF、BNPやCol1a1,Col3a1のmRNA量の増加ならびにSERCA2a、PGC1αのmRNA量の減少がみられた。以上の結果より、心筋特異的PRMT5KOマウスは拡張型心筋症様を呈していることが判明した。
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