研究課題
若手研究
蛍光標識した細胞壁多糖結合タンパク質と、機械式蛍光顕微鏡、さらにソフトウェアを用いた画像解析を組み合わせることで、病原性糸状菌 Aspergillus fumigatusが菌糸を伸ばす過程や、抗真菌薬によって死んでいく最中における細胞壁多糖成分の量や局在の変化を、糸状菌の形態を破壊しないまま定量化することに成功しました。
医真菌学
Aspergillus fumigatusが起こす真菌症の治療には、主にキャンディン系抗真菌薬が用いられます。しかし、本菌には時にこの薬が著効しないケースがあります。この原因は、細胞壁多糖構造を再構成する仕組みや、構造の不均質性にあるのではないか、と考えられていましたが、詳細に調べることはこれまで困難でした。本研究成果によって、本菌の細胞壁多糖の量や局在の変化を、従来よりもより詳細に調べることが可能になりました。