ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤は高血圧や心不全など循環器病疾患の治療薬になると注目されている。血管内皮細胞はVEGF・Notch・Apelinシグナルなど多様なシグナル系を介して遺伝子発現を変化させるが、エピジェネティック修飾がどのように変化し、遺伝子発現を制御するかは不明である。HDAC阻害剤によって発現誘導されるApelin受容体(APLNR)の遺伝子発現制御機構の解析を行なった。その結果、HDAC1/2がNotchシグナルの活性化によって発現誘導される転写抑制因子Hey1/Hey2と相互作用することでAPLNR遺伝子発現を抑制することが示唆された。
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