土壌糸状菌にキナ酸添加培養時に二次代謝に変化をもたらすことを見出したため、大規模スクリーニングに応用するために汎用性の高い培養条件の検討を行った。保有糸状菌600株を用いて培養液の調製を行い、機器分析で化合物生産性を調査した。これを3回繰り返し、化合物生産性が安定していた6株を選出後、培養条件の検討を行った。キナ酸を0.001~10%まで10段階に調製して培養を行い、これら培養液を用いて6種の病原菌に対し抗菌試験を行った結果、キナ酸濃度0.05%で最も強い活性を示した。 以上より、土壌糸状菌を液体培養時に前述のキナ酸濃度で大規模スクリーニングを実施した際に最も効果を発揮することが期待される。
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