研究成果の概要 |
本研究では、血液脳関門における薬物トランスポーターを同定することを目的とした。Kp,uu,brain値が1を超える薬物を文献調査から抽出し、これら薬物のhCMEC/D3細胞における温度依存的な取り込み試験を行い、トランスポーター介在輸送が期待される薬物を絞り込んだ。さらに、輸送体標的型siRNAライブラリーを用いたスクリーニング試験を行い、OCTN2がアリピプラゾールの脳移行に関与する取り込み輸送体であることが示された。推定された輸送体のみに検討を絞った従来の限定的な手法と比べ、本手法は未知の薬物輸送体を同定する手法として有用であることが示唆された。
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