• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

標準推定糸球体濾過量(eGFR)を使用したバンコマイシンの母集団薬物動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K16055
研究機関北里大学

研究代表者

小林 昌宏  北里大学, 薬学部, 准教授 (90815359)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードバンコマイシン / 母集団薬物動態解析 / 標準推定糸球体濾過量 / 非線形混合効果モデル
研究実績の概要

本研究では、血中バンコマイシン濃度を測定した成人患者を対象とし、非線形混合効果モデルNONMEMを使用して、標準糸球体濾過量(eGFR)を共変量とした母集団薬物動態解析を行った。得られた薬物動態パラメータからバンコマイシン必要量を算出し、バンコマイシンの最適な投与スケジュール算出の方法を検討した。
母集団薬物動態解析によって得られた薬物動態パラメータの標準eGFRに掛かる偏回帰係数は、共変量に推定Ccrを用いた際に得られる偏回帰係数を考慮すると相応な値であり、標準eGFRは共変量として機能すると考えられた。また、良好な内的および外的妥当性を得た。しかしながら、比較的大きな切片および個体間変動が残されたことから、薬物動態モデルは改善の余地があると考えられた。
研究期間中に、バンコマイシン投与設計のための国内ガイドラインが改訂され、eGFRに基づいた投与設計とCcrに基づいた投与設計の二重規範と解釈される状況が発生した。本研究結果からは、母集団薬物動態パラメータ自体はCcrを共変量としたパラしメータが上回るが、ノモグラム化した投与設計では標準eGRFRに基づいたものも機能すると判断された。
結論として、標準eGFRを使用した母集団薬物動態パラメータはバンコマイシン投与設計に有用な可能性はあるが、現時点では推定Ccrを使用したパラメータの方が有用であるとした。また投与設計のガイドライン等では、両者の混在が無いよう使用の推奨を一本化することが望ましいと考えられた。本研究結果は、日本薬学会第143年会にて発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 標準eGFRを使用したバンコマイシンの母集団薬物動態解析2023

    • 著者名/発表者名
      小林昌宏
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi