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2020 年度 実施状況報告書

骨指向性の高いアデノ随伴ウイルス改変カプシドを用いた新規遺伝子治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K16069
研究機関旭川医科大学

研究代表者

澤本 一樹  旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (80608696)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード遺伝子治療 / アデノ随伴ウイルス / 骨ターゲティング / カプシドタンパク / 骨系統疾患
研究実績の概要

骨系統疾患に対する従来の酵素補充療法や造血幹細胞移植の効果は極めて限局的である。そのため骨系統疾患への有効な治療法の開発が社会的に求められている。今年度は骨指向性を有する改変型アデノ随伴ウイルスベクターの作製を行った。これまでにアスパラギン酸(D)やグルタミン酸(E)等の酸性アミノ酸ホモペプチドの修飾は目的の化合物やタンパクの骨指向性を向上させることが知られている。まず、アデノ随伴ウイルス8型のカプシドタンパクを発現するプラスミドベクター(pAAV8-rep/cap)を用いて、過去の報告から塩基挿入が可能であると考えられているcap配列の(i)T138または(ii)N590の直後、および(iii)T138,N590両者の直後に、D8が発現するように24塩基の挿入を行った。作製したプラスミドを用いて、EGFPを発現する非カプシド改変型および3種類のカプシド改変型アデノ随伴ウイルスベクターを作製した。定量的PCRによりウイルスタイターを測定したところ、非改変型ベクターおよび改変型ベクター(i)および(ii)については、ほぼ同程度のタイターを得ることが出来た。一方で、改変型ベクター(iii)については、他のベクターと比較して1,000分の1から10,000分の1程度タイターが低い結果となった。このことから、T138およびN590両者への24塩基挿入はカプシド会合に影響を与えることが示唆された。よって以降の動物投与実験については、改変型ベクター(i)および(ii)を用いて実験を進めることとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の影響で、消耗品の納期の遅延や新規実験の開始が幾度か停止したため研究活動に支障が生じた。ウイルスベクターは既に作成済みであるので、今年度は大学院生の協力のもと動物実験を進めていく。

今後の研究の推進方策

組み換えアデノ随伴ウイルスベクターおよび改変型ベクターについては作成済みであるため、マウスへの投与実験を早期に開始する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で新規実験開始の停止が幾度かあったため、動物実験が開始できなかった。次年度の動物実験の経費として計上する。

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公開日: 2021-12-27  

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