難治性神経筋疾患患者における流涎に関する調査の結果,脳性麻痺は神経筋難病と比べ有意に流涎を呈する患者が多かった。さらに脳性麻痺では「若年者」,神経筋難病では「嚥下機能低下者」において流涎が現れやすいことが明らかになった。 一方,唾液分泌促進ラットを用いて院内製剤スコポラミン軟膏の塗布部位が薬効や唾液腺移行性に及ぼす影響を検討したところ,スコポラミン軟膏は唾液腺上部皮膚に塗布することで,より強く唾液分泌を抑制することが明らかとなった。さらに血中及び唾液腺中濃度を測定した結果スコポラミン軟膏の塗布部位による薬効の差は唾液腺組織への移行性の違いが原因であることが示唆された。
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