前立腺がんは本邦の男性における部位別がん罹患数が最も多いがんであり、今後さらに増加すると見込まれている。一方で、前立腺がんは無症候で進行し、発見された時点で多発の骨転移をきたしていることも少なくない。骨転移による疼痛は患者のQOLを大きく低下させる要因の一つであることから、骨転移の早期発見・発症の予測をすることが必要である。本研究によって骨転移のある患者は骨密度が低下していること、骨密度によって将来の骨転移発症・増悪を予測することできる可能性があることが示唆された。前立腺がん患者の骨密度を評価することで、骨転移の早期発見や発症の予測、新たな治療戦略の開発につながることが期待される。
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