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2023 年度 実績報告書

がん細胞-免疫細胞内エネルギー・インタラクション評価を目的としたモデル動物の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K16085
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

平尾 卓也  国際医療福祉大学, 薬学部, 助教 (80827759)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードがん代謝 / マウスモデル / がん免疫 / ミトコンドリア / BCR-ABL
研究実績の概要

本研究の目的は、血球系がん化細胞(BCR-ABL遺伝子を導入)を用いて、がん化細胞と免疫系細胞のエネルギー代謝及び免疫寛容の状態変化を同時に評価し、両者の相互作用を検討し得る「血液がんマウスモデル」を構築することである。本研究では、①がん遺伝子を恒常発現するレポーター遺伝子導入細胞を樹立し、①免疫機能を維持した状態でがん進行度を可視化できる血液がんマウスモデルの構築することに挑戦した。本年度は、がん遺伝子を導入していないMock細胞の樹立およびMock細胞のマウスへの生着を評価し、フローサイトメトリーによるがん進行度のモニター法の確立や細胞障害性T細胞の活性評価系の樹立を試みた。その結果、GFPを恒常発現するBa/F33細胞であるMock細胞の樹立に成功し、Mock細胞がC3Hマウスに生着しないことが確認された。また、メタボローム解析に替わるエネルギー代謝評価法として解糖系酵素およびミトコンドリア呼吸鎖複合体の発現量の評価および細胞の呼吸活性やIDH酵素活性を構築した。
全体を通じて、BCR-ABL遺伝子を恒常発現するレポーター遺伝子導入がん化Ba/F3細胞およびそのMock細胞の樹立に成功した。また、アニマルランセットを用いたIn vitro luciferase assayによるがん化Ba/F3細胞の生着や生存を維持した状態でのがん進行度の評価法を確立した。その評価法を用いて、チロシンキナーゼ阻害剤の薬効評価が可能であることを証明し、今回樹立した動物モデルがキナーゼ阻害薬の薬効評価に有用なモデルであることを実証した。しかし、免疫惹起や免疫寛容に関する知見やがん細胞と免疫細胞のエネルギー代謝の変動および相互作用を評価するに至っておらず、本モデルの有用性について更なる検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] がんドライバー遺伝子陽性白血病の薬効評価 を目指した簡便な同系移植モデルマウスの作出2023

    • 著者名/発表者名
      平尾卓也、榎本竜也、寺川眞由、青木重樹、手塚千裕、加藤芳徳、山田治美
    • 学会等名
      第33回日本医療薬学会年会
  • [学会発表] キナーゼ阻害剤の薬効評価を目的とした 簡便な同種移植白血病モデルマウスの作出2023

    • 著者名/発表者名
      寺川眞由、平尾卓也、川又栞、青木重樹、手塚千裕、加藤 芳徳、山田治美
    • 学会等名
      日本薬学会第144年会

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公開日: 2024-12-25  

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