研究課題
若手研究
本研究では、定量的構造-薬物動態相関解析を行い、分子構造から透析クリアランス(CLHD)を予測する数理モデルを構築した。47化合物、457人のCLHD値を対象とし、47化合物の2 次元構造データから、分子構造および物理化学的性質を表す分子記述子を133 種類算出した。目的変数をCLHD、説明変数を血液流量、透析液流量、透析膜、分子記述子とし、機械学習によりCLHD予測モデルを構築した。本研究により構築したCLHD予測モデルは精度よくCLHDを予測し、臨床応用が期待される。
臨床薬物動態学
血液浄化療法は、血液中の病因物質を除去する治療法であり、慢性腎不全、薬物中毒をはじめ様々な病態において施行されるが、治療上必要な薬物も除去される場合がある。そこで、血液浄化療法施行患者の薬物投与量決定を行うため、血液浄化療法に薬物除去について定量的な予測方法が求められている。本研究は、血液浄化療法による薬物の除去と、薬物の分子構造との関係を定量的に表し、分子構造から血液浄化療法による薬物除去を予測することを可能とした。