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2022 年度 実施状況報告書

良好な臨床試験の結果が医薬品処方動向に及ぼす影響の調査:糖尿病領域における検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K16102
研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

池谷 怜  国立保健医療科学院, その他部局等, 研究員 (50846540)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード時系列分析 / 処方動向 / 臨床試験 / SGLT-2阻害薬 / 糖尿病 / レセプトデータ
研究実績の概要

計画していた調査内容については、昨年度の時点で概ね完了しており、今年度は学術集会や学術誌を通じた研究成果の公表を進めてきた。
その結果、今年度は学会発表2件、国際英文誌1報の成果を得た。論文として公表したのは、SGLT-2阻害薬の処方動向を、患者の心血管疾患発症リスクを考慮して調査したものである。この研究からは既報の試験結果を外挿することが可能と考えられる集団だけではなく、外挿によって有効性を得られるか明らかでない集団においても処方が増加していることが示唆されており、関連する領域に強く影響を与えるような大規模臨床試験の結果が公表された際は、その結果がどのような集団から得られたか、といった一般化可能性に関する情報を提供することが適正な処方に結びつけるために重要であると考えられた。このような事実、情報を論文として公表することにより、どのように医療情報を解釈し診療にあたるべきかを振り返るきっかけになることが期待される。
またこの他にも、SGLT-2阻害薬以外の血糖降下薬を含めて本邦における処方動向や2型糖尿病の診療実態の変化を経時的に調査した研究についても、論文としてまとめ、投稿作業を進めている。このような研究についても、当該領域における薬物治療が、蓄積されたエビデンスや医療情報に即して変化しているかを評価し、どのような変化が望ましいかを検討する上で重要であると考えられ、学術誌を通じた公表を進める必要があると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画していた調査内容については概ね完了している。そこで本年度は学術集会や学術誌を通じた公表を進めてきた。しかし、学術誌での公表については本年度内での掲載に至っていないものがあり、やや遅れが生じている状況である。

今後の研究の推進方策

引き続き、特に学術誌を通じた公表に向けて研究を進める。

次年度使用額が生じた理由

進めてきた調査研究について、英語論文として投稿作業中のものがある。このため、英文校正費用、掲載料等が次年度に発生する見込みがあるため、残額が生じている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Impact of breakthrough trials on prescription trends of sodium‐glucose cotransporter‐2 inhibitors in Japan: An interrupted time‐series analysis2022

    • 著者名/発表者名
      Iketani Ryo、Imai Shinobu
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Pharmacy and Therapeutics

      巻: 47 ページ: 1796~1804

    • DOI

      10.1111/jcpt.13768

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 良好な試験結果の公表がSGLT-2阻害薬の処方動向に及ぼす影響の評価:分割時系列分析2022

    • 著者名/発表者名
      池谷怜, 今井志乃ぶ.
    • 学会等名
      第24回日本医薬品情報学会総会・学術大会
  • [学会発表] 2型糖尿病患者における心血管死に対する血糖降下薬の有効性に関するメタアナリシス2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木拓磨, 池谷怜, 今井志乃ぶ, 杉浦宗敏.
    • 学会等名
      第24回日本医薬品情報学会総会・学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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